映画っぽく撮影するための3つのポイント

couple of actors

映画のような映像を撮ってみたいと思いませんか?

でも、自分のカメラで撮ってみても、思うように映画っぽくならない…。
映画専用のカメラじゃなきゃダメなのかなと思いがちですが、そんなことはありません。私たちが「映画らしい」と思う映像には3つのポイントがあります。

  1. 1秒間24フレームであること
  2. 色味が抑え気味(暗め)であること
  3. ボケが美しいこと

1. 1秒間24フレームであること

この24フレームとは、1秒間に24枚の写真が連続して映像を作っているという意味です。長らく映画は1秒間のコマ数が24フレームで統一されてきました。
古い映画を見ると、パタパタとコミカルな感じがしますね。1900年代、まだ映画が誕生したばかりの頃、映画は1秒間に10コマで作られていました。
それからコマ数はだんだん増えていって、サイレント映画は16コマ、そして、トーキーと呼ばれる音声付きの映画は24コマとなりました。フィルムは貴重でしたので、フィルムの消費を抑えるためにギリギリの枚数で、人間の目に残像が残って動きが自然に見えるコマ数が24コマであったのです。
それからおよそ100年にわたって、映画は24フレーム(コマ)で作られているのです。

ちなみに私たちが普段見ているテレビは1秒間に60フレームになります。(正確には60iという擬似的な60フレーム)

例えば60フレームで撮影した映像でも、24フレームに変換すると映画っぽく見えるから不思議です。

映画っぽく撮るためのカメラセッティング①
カメラの記録フレーム数は24p(23.98p)に設定すること。
(シャッタースピードは1/50に設定するとより映画っぽく見えます)

GH4で24フレームに設定したところ。

GH4で24フレームに設定したところ。正確には、23.98pと表示されます。

2. 色味が抑え気味(暗め)であること

人間の色の感覚は非常に曖昧です。
よく家電量販店でいろいろなメーカーのテレビが並んでいますが、どれも色味が違うのに気づくと思います。
特に「コントラスト」や「彩度」という色の鮮やかさに違いがあります。一般的に彩度が高めだと、人は綺麗と感じてしまうようです。
同じように、カメラもそれぞれ色の設定が違っています。その違いがメーカーそれぞれの絵の特徴や「味」なのですが、一般向けのカメラほど、色は鮮やかに設定されている傾向があります。

映画の場合、暗い場所で2時間見続けるため、鮮やかすぎる映像は目が疲れてしまいます。だからどちらかと言えば、彩度を落とし、暗めの映像で作ることが多いです。また、映画はスクリーンに反射させて映像を見ますから、明るすぎると映像が白く飛んでしまうといった技術的な事情もありました。

ただ本来、映像が暗ければ映画っぽいのかと言えばそうではなく、物語の雰囲気に合わせて全体のトーンを決め、明るさや色味を調整していく必要があります。

この色味の調整は「カラーグレーディング」と言い、非常に奥の深い世界です。

映画っぽく撮るためのカメラセッティング②
鮮やかに撮れてしまうカメラなら、彩度を落とし、やや暗めにすること。
(カメラの設定か、編集ソフト上で彩度を下げるなど調整する)

GH4にはシネライクDという映画に適したガンマ設定がある。

GH4にはシネライクDという映画風の設定がある。

彩度が高くビデオっぽい映像(左)編集ソフトで彩度を下げ、コントラストを上げた映像(右)

3. ボケが美しいこと

人物の背景がボケていたり、物体の一点にフォーカスがあっている映像は、「映画らしい」と言われます。
しかし、ただボケていれば映画らしいのかと言えば違います。映画にとってボケとは、ストーリーを語る上での「演出」です。
例えば、情景を描写するには画面全体にピントが合っている必要がありますが、主人公が、ある女の子を見つめてその子しか見えないという状態なら、背景をボカして女の子にフォーカスを合わせ、主人公の心象を表すこともできます。
つまり、何を見せて、どう表現、演出していくのか、その手段のひとつがボケなのです。それを意識できて初めて「映画」を撮っていることになります。

映画っぽく撮るためのカメラセッティング③
ボケをうまく出すには一眼デジカメが最適です。
F2.8以下のレンズを使って、開放(F2.8のレンズならF2.8)付近で撮ります。
開放付近でシャッタースピードを1/50にすると、映像が明るくなりすぎるので、NDフィルターが必要になる場合があります。(逆に暗すぎる場合はisoを上げる)

F2.8で開放だと明るすぎてしまう(左)ので、NDフィルターをかけて調整(右)

まとめ

  1. 1秒間24フレームに設定(シャッタースピードは1/50)
  2. カメラか編集ソフトで彩度を下げ、コントラストを上げる
  3. F2.8以下のレンズを使って、開放付近で撮ること

ざっくりとではありますが、以上の3つポイントで映画っぽい映像を作ることができます。
ぜひ試してみてください。

でも、映画っぽい映像ってなんでしょうね。
フィルム時代のノスタルジーかなぁ…(miya)

この記事を書いた人:miya

映像ディレクター/ビデオグラファーとして活動しています。企画から撮影編集まで、映像のことならなんでもこなします。撮影・監督した短編映画が海外映画祭で上映されました。お仕事のご依頼は宮部映像事務所まで。

映画っぽく撮影するための3つのポイント
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